第1822話:京都造形芸術大学 後期

2017年11月6日 

“職人の技量は服装を見れば分かる”なんて言われます。工事現場で「暑いから・・髪型が崩れる・・ダサいから・・筋肉を見せたいから・・」と言ってヘルメットをかぶらずにノースリーブで働く方もいるそうです。運ばれてきた料理に髪の毛が入っていて厨房から帽子を被って無い方が謝って来られても伝わってこないですよね。
その格好では見た目は様になっているけどいい仕事は出来ないだろうなって思う事あります。

自分の仕事着は袖周りがごわごわしている服だと仕事がしにくいと感じるので本当は半袖Tシャツがいいのですが今の時期は寒いのでベストを着ます。これが一番仕事しやすい格好と思って他の職人さんを見るとやっぱり考え方が同じで同じ格好をしておられる事が多いです。
絞り染めの服装で注意しなければいけないのは“ひらひらした服は着ない”これは重要です!!染場には危険な薬品も置いてあります。袖や裾にひっかかり薬品を倒したり染料に浸かっていたなんて事は絶対にNGです。そこにはお客様から預かった大切な商品や職人が心を込めて作ったモノや商売道具が沢山置かれています。汚れた壊れたなんて当然誰も保証してくれません。商品を弁償して商売道具を作り直すまで仕事が出来なくなり生活も出来なくなります!
そして染色では火を使います。屈んだ際に火が服に燃え移りそれが化学繊維の素材なら一瞬で火だるまになってしまいます。
一番大切なのは命です!現場では格好よりも安全が第一です。

本日は「京都造形芸術大学 後期」

▼細かい畳み方も頑張っておられます。
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学生の皆さんも染色の際は作業着に着替えて怪我の無いよう取り組んで下さい。

たばた

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第1821話:京都造形芸術大学 後期

2017年11月2日 

病気で母を亡くし父と二人で暮らす女子高生、高校生にもなると父親なんてうっとおしい存在になってくる方も多いのではと思います。“なんでいっつも同じ服着てんねん!!”SNSでつぶやいていましたが、ある日一枚の写真を見つけてこうつぶやいたそうです。
「父が、ボロボロになってもずっと気続けている服、新婚旅行に母と御揃いで着ていた物だと知った・・」。
この仕事を始めて少しした頃、道の駅で絞り染めのハンカチが売られているのを見てつけました。どこのだれが作ったのか正直そんなに上手とは思いませんでした。
しかし、それを作られたのは身体の不自由な方が職業訓練施設で作られたものと知りました。
何も知らずに評価を付けてしまったことに深く後悔したと同時に“凄い”と思い直したのは器用な人でも難しい絞りとゆうことを身を持って知っていたからです。
足を運ばなくても簡単に情報が手に入れる事が出来る世の中ですが、ものづくりにはストーリーがありそれを知る事で同じ結果でも見え方が変わることがあります。

本日は「京都造形芸術大学 後期」

▼授業では“板締め絞り”をテーマに皆さん頑張って取り組まれております。

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なんで?から、なるほど!に変わってくれば次のステップです!!

たばた

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