第1842話:桜の代紋

2018年2月24日 

浸染を経験されている方はデータ化しても再現性が難しい事は分かっておられます。特に絞りのような加工が施されているものを浸染する際は勘だけしか頼ることが出来ません。
染色をする際しっかり染めたいのは当然ですが場合によってはしっかり染めてはいけない時があります。反応染料で染められた無地の手ぬぐいを畳みスレン染料で染色すると無地色を残しつつ染め変えた色で雪花が表現できます。これが着抜雪花絞りです。
しかしスレン染料をしっかり染めたいと思い浸透剤などを入れてしまうとしっかり染めたことが仇となり無地染め部分を殺してしまうことになります。これを二度染めしてしまうと無地色はほとんど消えてしまいスレン染料の二色染め雪花絞りになります。着抜雪花絞りでしっかり染めたいとゆうのは着抜雪花を経験していない人がキレイに染める事だけにこだわった大きな間違いです。着抜雪花絞りは微妙な染めつきこそいい味として出るわけです。
データ通りの染色やしっかり染めとゆうマニュアル通りの染めは実戦で失敗してしまいます。
経験こそ成功の秘訣です!

本日は「桜の代紋」

▼京都府警のあぶない刑事ことTさんからのご依頼。糸入れした手ぬぐいを黄色で染色。

▼防染して、黒に染色。

▼カッコイイ!!!Tさんありがとうございました。

※明日から「はなもとめ」と一緒にブログを更新していこうと思います。どんな人がどんな風にモノづくりをしているか身近に感じて頂けたらきっと日本の伝統は受け継がれていくと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

たばた

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