2011年9月24日 

第80話: 整理

絞りは機械で表現出来ない「シワ」を利用して加工しております。
その為パシッとした仕上げにする作業も一苦労になります。

本日は「仕上げ」をご紹介させて頂きます。

▼染色工程が終了すると解きの作業ですが、解きの作業も加工と同じぐらいの手間がかかります。その為、括る際にはなるべく早く解けるように括り、材料は最小限に抑えるのがベストです。と言いましても染色時に解けてしまうようでは意味がありませんので、経験と勘だけで括っております。解き終えるとこのように大量のゴミが出ます。


▼ナイロンも、

▼糸も、

▼紙芯は古紙回収に出しても新聞紙とは信じてもらえず・・。

▼解き終えるとこのように「シワ」のまま蒸しがかかっておりますので括った状態で形状記憶しております。シワシワです

シワシワです。

シワシワです。

▼絞りは本来全ての工程ごとに熟練された職人がおり、次は「湯のし整理」とゆう工程で依頼を出すのですが、

▼あれやこれやと依頼をしては結構なお値段の物になってしまいます。安い、早い、丁寧がモットーのたばた絞り、ここはアイロンで「パシッ」といきます。

▼次は生地の端のほつれです。手ぬぐいの切りっぱなしは昔から日本手ぬぐいの特徴でもあり雑菌がたまりにくく洗ってもすぐに乾きます。ほつれて短くなっていく手ぬぐいが使い込んだ証になります。ですが、このままお出しする訳にはいきませんので、カットしていきます。

▼ハサミで一本づつチョキチョキ。パーマはあてないとのことですので本日はカットのみ。

▼仕上げにコロコロで糸くずを取り除き終了です。

一反程の長さで加工して、後から手ぬぐいの長さにカットすればほつれが出ずに済むのですが、長い生地を染める場合、染色中にねじれたり結ばれてしまったりする事があります。そうなるとねじれた箇所は染料が入らず、いわゆる絞りを施したことと同じように染め分けられてしまい染めムラの原因になります。それも染め屋さんの腕で解消できなくもないのですが、すごく手間がかかります。手間=工賃ですので、このように1枚づつ整理してコストを抑えております。

明日に続く
<おしらせ>
平成23年9月25日(A),26日(B),27日(A),28日(B),29日(A),10/2日(B)
A=田端和樹
B=田端正美(父)
西陣織会館にて絞り実演をさせて頂きます。
京都市上京区堀川通今出川南入
TEL(075)451-9231
FAX(075)432-6156
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伝統産業見学施設
開館時間 AM9:00 ~ PM5:00
入館料 無料
会館内容
 きものショーの上演、西陣織の製織実演、
 西陣織の展示即売、手織体験、舞妓衣裳、
 ホビー教室、十二単着付、アートインテリア教室
 レストラン、駐車場完備
お近く来られましたら是非お立ち寄り下さいませ。

たばた

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