2011年7月12日 

第6話:力と技の共同作業

やるだけやって成功すれば大きな喜びが得られます。
やるだけやったのに失敗しても悔いは残りません。
やるだけやろうと決めました。

本日は「括り」をご紹介させて頂きます。絞りは手先で作業するイメージもあるかとおもいますが技法によっては力一杯締め上げる力技もございます。幼少の頃「桶絞り」が始まると迫力のあまり姉は耳を塞いでビビッていました。一方私は嗚咽が出る程泣いていました。ぼうし絞りの「括り」も肉体労働になります。

▼芯入れを施した一番下の糸(染色の境目)に特殊ナイロンを巻きます。
昔は竹の皮を使用していましたが現在はナイロンが主流です。
爪をヘラの代わりに使う為長く伸ばした爪は変形します。

▼こちらが「ぼうし絞り」です。人の手で施す事なので一定のスピードが保てず1時間に30個括れても2時間で60個は括れません。糸の素材は麻です。麻は水を含むと縮む特性があり強度が増すため力一杯括っても切れにくい為力技の「ぼうし絞り」は麻糸を使います。
バキバキと音が出る程の力で締め上げないと染料は色んなところから入ろうとします。

▼「括り」をすると手には豆が出来き、風呂に入ると爪がうずきます。車のハンドルを回すと腕に激痛が走り乗ることが出来ません。自分はこの痛みが好きで「絞りをさせて頂いてる」と、幸せを感じています。

「袖なしジバン ぼうし絞り」の加工はまだまだ続きます。

たばた

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