2011年11月11日 

第128話:散紅葉

「お酒がおいしく思えた瞬間」「相手を許せるようになった瞬間」「親に感謝の気持ちが言えた瞬間」ふとした瞬間、“大人になったなぁ”と思うことがあるかと思います。

少年時代、自転車のトップチューブに6段階式のシフトレバーが付いた変速機付き自転車が流行っていて、親父が無理してくれたのか、パチンコで勝ったのかは分かりませんが、お下がりしか回ってこない私にプレゼントしてくれました。
ある日、下り坂を1段階変速で立ちこぎしながらブレーキをかけてしまい、体だけが前に飛び出し、立ちこぎしていたせいでシフトレバーに股間を強打して倒れこんでしまいました。うずくまりながら目にしたのが、1段階から6段階に切り替わっていた変速機でした。

私はその時、“大人になったなぁ”と思いました。

本日は「SOU・SOU×たばた絞 手ぬぐい/散紅葉」をご紹介させて頂きます。

▼グツグツ煮込んでおりますのは、スパイスの効いたカレーではなく伊勢木綿手ぬぐいを黄色に染めているところです。

▼水につけると黄色に染めたはずなのに・・・、とゆうような色に染まっておりますが、

▼空気に触れることで少しずつ酸化して、

▼黄色になるとゆうのが化学染料の染まり方です。さらに、濡れた状態と乾いた状態でも色は変わります。

▼再び赤の染料に、

▼空気に触れると酸化が始まります。

▼ゆっくり混ぜると、

▼赤と黄、混ざり合ったところは朱色になります。乾くと更に色は変わりますが、それからアイロンを当てたり、蒸しにかけることでも色はどんどん変わっていきます。

▼SOU・SOU×たばた絞 手ぬぐい/散紅葉の完成です。

仕上がって、初めてどのような色になったか確認する事ができますが、その時にはすでに手直しができません。データを取っていたとしても、手染めで同じ条件を作ることは不可能ですので、勘だけで色を合わすとゆう点が難しくなります。

京都へ紅葉を見にお越しの方、是非SOU・SOU伊勢木綿の散紅葉も御覧下さいませ。

たばた

LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です