2011年9月30日 

第86話:五葉の松~その弐~

ある方が、ちりめんの白い風呂敷に鹿の子絞りをビッシリと付けて、桶絞りにタコぼうし絞り白輪取りと、これでもか!と言わんばかりの絞り風呂敷に更に刺繍を入れ数十万円で売っておられ「ここまでしてもアカンか、物が売れんようになったな~」と言わはるので、「無地の方がマシじゃないですか」と言ったら怒られました。
私にはテーブルに飾られたバラより野に咲くレンゲソウの方がキレイに見えます。

昨日の続きです

五葉の松(黄蘗)ですが、こちらも五葉の松(橡色)と同じで下絵→糸入れ→「平縫い締め絞り」
を施し、黄色に染色です。


▼そして、松の外に施した平縫い締め絞りだけ解きます。

▼芯入れですが、今回はこのようなウレタンゴムを使います。

▼包丁に穴を開け、木に固定してテコの原理でカットします。

▼ゴムなので食い込んで真っ直ぐには切れませんが、案外サクサク切れてクセになる感触です。

▼使う分だけカットしました。

ゴム芯は紙芯と違って何度も使えるのですが、熱に弱く染色の際の温度によって使い分けなければなりません。

▼カットしたゴム芯を詰めて根寄せをするのですが五葉の松(橡色)との違いはここからで、「タコぼうし絞り」を施しますので、上の糸が染め分けの境界線になり、解いた平縫い締め絞りは防染されることになります。

本日はこのあたりで、明日に続く

たばた

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