第2007話:色落ち色移りに関しまして

特に梅雨時期は絞り染めのものに限らず色落ち色移りの件でご質問や相談頂くことが多々あります。

「プリント部分の色が白地に付いてしまいました」「穿き続けているジーンズが数年して色が落ちだした」などなど。

色落ちや色移りの原因には様々な要因があります。こぼれたオレンジジュースを布巾で拭き取ったら布巾はオレンジに染まってしまいますが絞って洗えば生地は白に戻ります。これが色落ちです!

オレンジ君が繊維という椅子に腰を掛けただけのようなもので洗えば流れます。では布巾をオレンジ色のまま色落ちしないようにするにはどうすればよいのか?椅子に座った後しっかりとベルト(染色助剤などを使って)をしてやればいいわけです。これが染色です。

それでも流れてしまうのはなぜなのか?

1、ベルトが弱ければ外れて流れてしまいます。

2、しっかりとベルトで固定しても椅子がツルツルしていればベルトの隙間から抜け出してしまいます。

3、椅子そのものが壊れてしまうと流れてしまいます。

新築の家が数年で傾きそのまま倒壊したらまず疑うのは「手抜き工事だったのでは?」となりますが、そもそも地盤が弱ければたとえ頑丈な家でも傾き崩れてしまいます。

染色も同じように色落ちしない染料を使っていても生地の状態によっては色落ちしないと言い切れないことがあります。染色後は必ず色落ちしにくい状態までソーピング(洗い作業)をしておりますがどのような染め方をしても「紫外線」「摩擦」「洗剤」「汗」「生地の特性」など時間の経過によって色落ちすることがあります。

ジーンズのように購入後何度か洗っているうちに色落ちがなくなりますが数ヶ月数年してから再び色落ちするといったことを経験された方もいるかと思います。先日私の姉の車のベージュ色のシートが真っ青になっているのを見てびっくりしました。聞いてみるとジーンズを履いて車の運転をしているうちにシートに色が移ってしまったとのことでした。ジメジメとした梅雨の時期に子供のクラブの送り迎えで頻繁に乗り降りしていると汗や湿気や気温の影響で染料が浮き上がり乗り降りの際の摩擦によって色移りしてしまったのかと思われます。ですがジーンズは色落ち色移りするものとして認知されておりますので使用方法を考えながら色の変化まで味として楽しむ人が多いと思います。

お風呂の残り湯を使ってお洗濯することもあるかとおもいますが湯の温度と撹拌時の摩擦で色落ち色移りがありお使いの洗剤によっては汚れを落とすための漂白剤や香料などに含まれている薬品が染料を浮き上がらせ流し取ってしまうこともあります。最近では小学校のプールの授業で肌を露出しないようにと注意されており紫外線で皮膚ガンになってしまうほど紫外線が強くその紫外線で水着や帽子の色が変わったと言う方もおられます。男性でも日傘を差す方が増えてきたそうですよね。染める生地によっては不純物や織の際の糊や光沢をだすための薬品などがついている場合がありしっかり洗っても目には見えない状態で落ちきれない場合があります。これらの上に染色すると染めムラや色落ち色移りの原因になります。このように色んな条件が重なり合い色落ちが発生しますので中々染め職人さんだけを責めるわけにもいきません、、。

万が一色落ちや色移りのある場合は単独水洗いでやさしく手で洗って頂き軽く絞ったあと陰干しで様子を見て頂ければと思います。特に濃い色のものは白い生地や摩擦が生じやすいザラザラした生地と擦れないように注意してくださいませ。

LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です