2011年9月17日 

第73話:むささび~その弐~

昨日の続きです。

▼染色が終わり解きの工程です。


仕上がり具合は解いた後にしか分かりませんので、頭の中の想像と一致しているか、緊張の一瞬です。

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2011年9月16日 

第72話:むささび~その壱~

動物が群れを作るには理由があります。例えばネズミなどの小型哺乳類は固まることでお互いの身体が熱源になり寒いところでも生き抜くことが出来ます。鳥やサルなどは、敵を見つけると声を上げ群れ全体に教えることで被害を最小限にするそうです。また、安定して子孫を残すこともできます。群れには非常に厳格なルールがあり、そのルールに従わないものは群れから追放されます。こうなった固体を受け入れる群れもありません。
追放されたモノは食事にも事欠く状況になり、凶暴になるそうです。

本日は「むささび」をご紹介させて頂きます。

▼まずは下絵と糸入れです。色糸を使うと染色の際、生地に糸の色が移る場合がありますので、生成糸もしくは白糸を使用します。青生地の画像で見て頂くと分かるかと思いますが、糸入れをしているラインより下を防染します。

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2011年9月15日 

第71話:決意

絞り染めの職人さんがまた一軒廃業されると聞きました。

私がまだ見習いで父の後ろを付いて回っていた頃、そこの染め屋さんは既に息子さんが親父さんの後を継がれていて、親子で染めておられました。平均年齢が60~70のこの業界では期待の若手染め職人でしたが、仕事自体が激減し、やむを得ず廃業されるようです・・・。 (さらに…)

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2011年9月14日 

第70話:京の酒

京都は山に囲まれた盆地になっていて、山の岩盤を伝って地中に潜り込んだ水がその水瓶に溜まっていく形状になっています。水の溜まる条件が揃っている地形は世界的に見てもめずらしく、この水瓶は琵琶湖の水量の約8割の水が蓄えてられると発表されています。1000年もの間、都が京都に置かれたのはこの豊富な水があったのが大きな理由だといわれています。

昨日に続き、本日も「京の酒」をご紹介させて頂きます。

▼夕刻、納品の帰りに立ち寄りましたのが、俳優の佐々木蔵之介さんのご実家でもあり、現在は弟様が後を継がれてる酒屋さんのお店。こちらです。

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2011年9月13日 

第69話:雪紫

大徳寺に三門が完成すると住持であった古渓宗陳(こけいそうちん)が、茶人として有名な千利休に対する感謝の意を表するために利休の木造を造り、それを三門の上に祀りました。それに対して秀吉がひどく怒ります。「高貴な方が通る三門の上に草履をはいた利休の木造を置くということは、高貴な方の頭を踏みつける行為と同じである」そして、天正19年2月28日に千利休は切腹させられました。

▼こちらが京都市北区紫野にある大徳寺です。

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